負傷者16人

『負傷者16人』 兵庫県立芸術文化センター中ホール
1階L列下手

新国立劇場サイトより
負傷者16人−SIXTEEN WOUNDED−|演劇|新国立劇場
≪スタッフ≫
作:エリアム・クライエム
翻訳:常田景子
演出:宮田慶子

≪キャスト≫
井上芳雄  東風万智子  粟野史浩  あめくみちこ  益岡徹

≪あらすじ≫オランダ、アムステルダムの街で小さなパン屋を営む老人ハンス(益岡徹)の元に突然、フーリガンに暴行を受け血だらけになったパレスチナ人の青年マフムード(井上芳雄)が飛び込んで来る。ハンスは気絶したマフムードを病院に入院させ面倒を見るが、赤の他人である自分への親切を本心から信じる事が出来ないマフムードはそんなハンスに強く反発する。だが代償を求めないハンスの優しさに対し次第に心を開き、退院後ハンスのパン屋で働く事となる。
二人は、お互いのアイデンティティ、過去そして現在の生き様を知り反発しあいながらも、いつしか父子にも似た愛情が芽生え始める…。
数か月後のある日、穏やかな生活に傷も心も癒え、恋人とともにハンスの元で「新しい人生」を歩もうと心に決めたマフムードの元に予期せぬ来客が現れ、事態は衝撃の結末へと向かっていく…


開演に少々遅れてしまって、入場したら井上くんはベッドに。(笑)
益岡徹さんとのやり取りから、暴漢に襲われて怪我をしたのだとわかる。
暗い場内。舞台上も暗い。なにより、舞台の状況が暗い、重い。(笑)
でも、ひきつけられて。
ハンスの営むパン屋で働き始めたマフムート。
同僚のノラと恋に落ち、やがてノラは妊娠。
生まれてくる子供に愛情を示すマフムート。
このままいけば、良かったのに・・。
ひとりの来客のために、マフムートは自分の過去から逃れられないことを知る。


最初から、マフムートが大きな秘密を持っていることは想像できる。
彼は、それを恋に落ちたノラに話してしまう。
そんな重い過去(現在、そして未来も)をひとりで受け取められないノラ。
ものすごく重い話で、明るい気持ちで劇場をあとにすることなどできはしない。
前夜の作品とは、真逆。演技力も、ね。(爆)
井上くん、こういう芝居に出るようになるなんて・・。
ミュージカル俳優という枠に留まらない。いいねー。メジャーな映画にも出たし。


プログラムが欲しいと思ったのだけど、売り切れだった。
大千秋楽は、こういうことがあるから危険だな。
なんとか、手に入れて読みたい。
なんで、『負傷者16人』というタイトルなんだ?
宮田さん、教えて〜!