十三人の刺客


役所広司さんの「斬って斬って斬りまくれー!」の号令とともに始まる
ラストの斬りまくるだけのシーン。
ちょっと長い・・と思ってしまった。
あんな藩主を守るために、なんで200人(300人?)以上が
命を落とさなあかんわけ?
生きててもらったら困るねんから、さっさと家臣が刺したらいいやん?
なんて思って。(笑)
そのくらい、稲垣吾郎の暴走はすさまじかった。
よく、この役を受けたなあ。事務所が許したなあ。
こいつを憎く思えば思うほど、その後の展開に共感できるわけで。
はい、思いっきり共感しましたよ。最期の瞬間までえげつないヤツでしたわ。
その藩主を命がけで守る家臣に市村正親。さすが。素晴らしい。
舞台の人やけど、このところ映像への出演も多い。
こんなメジャーな映画にメインで出るようになったんやねえ。
主君が極悪非道だとわかっていても、「主君を守るのが家臣の役目」
ですか。なんとすさまじい職業だこと。
稲垣の暴走をを止めるべく、討ち取る決意をする老中に平幹二朗
出番はそう多くないものの、らしい芝居と存在感。
意を受け、計画を実行するのは役所広司
穏やかな顔して、人を集め、計画を詰めていく。すごいわ。
彼に賛同する松方弘樹沢村一樹を引き合わせ、
それぞれ2人の部下?を連れて計画に加わる。
役所を慕う伊原剛志、その門弟窪田正孝
浪人仲間?の古田新太
役所の家来?の波岡一喜。役所の甥に山田孝之。いい芝居するねえ。
これで12人。暗殺の場を落合宿(おちあいじゅく)と定め、出発する。
その道中、森の中で道に迷い、1人の男に遭遇。
これが伊勢谷友介高杉晋作とは全く違う。気持ちよかったね。
彼も加わることになり、13人。
落合宿に先回りし、計画実行のための準備開始。
待って待って、他の経路を使ったか?との懸念の中、藩主一行がやってきた。
その数、なんと200人! 策を練って75人にしたはずなのに・・。
敵の市村も、道中で役所が待ち受けていることを承知している。
元の人数が揃うのを待って、やってきた。
しかし、刺客たちは怯まない。かくして、幕は切って落とされた。
もー、いつ終わんの? とちょっと思ってしまうほどの斬りまくり。
松方弘樹の殺陣の素晴らしいこと!
これ、PG12やねんけど、R15でもいいんとちゃうの?
愛しの?内野聖陽さん(笑)は、冒頭、命をもっての抗議(切腹)の
シーンのみ。台詞なし。凛として非常に美しかったわ。
映画なんてテレビで見ればいい、スペシャルドラマでいい、
という人がいるけど、そもそも作る過程が異なると思う。
だから、役者さんだって、映画だからやれる役ってあると思う。
稲垣くんなんか、そうでしょ。
春馬くんも、そういう映画に出て欲しいなあ・・。切に願うわ。


刺客
島田新左衛門(御目付七百五十石):役所広司
島田新六郎(新左衛門の甥):山田孝之
倉永左平太(御徒目付組頭):松方弘樹
三橋軍次郎(御小人目付組頭):沢村一樹
樋口源内(御小人目付):石垣佑磨
堀井弥八(御小人目付):近藤公園
日置八十吉(御徒目付):高岡蒼甫
大竹茂助(御徒目付):六角精児
石塚利平(足軽):波岡一喜
山九十郎(浪人・剣豪):伊原剛志
佐原平蔵(浪人・槍の名手):古田新太
小倉庄次郎(平山九十郎の門弟):窪田正孝
木賀小弥太(山の民):伊勢谷友介
明石藩
松平左兵衛督斉韶:稲垣吾郎
鬼頭半兵衛(明石藩御用人千石):市村正親
間宮図書(明石藩江戸家老):内野聖陽
浅川十太夫明石藩近習頭):光石研
出口源四郎(明石藩近習):阿部進之介
幕府
土井大炊頭利位(江戸幕府・老中):平幹二朗
尾張藩
牧野靭負(尾張家木曽上松陣屋詰):松本幸四郎
牧野妥女(靭負の息子):斎藤工
牧野千世(妥女の嫁):谷村美月
その他
芸妓お艶・山の女ウパシ(2役):吹石一恵
三州屋徳兵衛(落合宿庄屋):岸部一徳


ちょっとおもしろい遊びを発見。
http://fanet.jp/lovelabo/chart/64/index.html